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ハマキヨロングインタビュー〜最終回〜


「それでは、大塚明夫さんについて」

ハマ「さあ、どうするかって話だよね」
キヨ「うん」

「そもそも、ずっとハマキヨに出たいっておっしゃってたとお聞きしましが…」

ハマ「うん、言われてた」
キヨ「うん」

「それはハマキヨの中でどう処理されていたんですか?」

ハマ「冗談だと思ってた」
キヨ「思ってたよね。明夫さんて、ハマキヨの初期の頃のヒアシア(注11)で」
ハマ「まだ、門仲(注12)の時ね」
キヨ「そう、その頃だから7〜8年前か…に初めてお会いして…」
ハマ「ハマキヨも観に来てくれてね」
キヨ「そうそう。だから、今話してた出演者、おなじみのメンバーよりも、付き合いというか知り合ったのは一番早いかもしれない」
ハマ「そうだね」

「いよいよ本当にチラシに載ってしまいましたが…」

ハマ「うん!いまだにほんとに出てくれるのかって不思議なんだけどね…」
キヨ「よく受けてくれたなって」
ハマ「でもさ、嬉しいじゃないの。先生がさ「どうする?」って聞いたら「待ってたぜハマキヨ」って言ってくれたのが、最初の言葉だもん」
キヨ「うん」
ハマ「で、次に周りの人から(ハマキヨの)色んな話聞いてたら「なぁ…助けてくれるかい?」って(笑)」
キヨ「ふふふふ。明夫さんと他のメンバーの絡みを観てみたい。」
ハマ「んだねぇ〜」
キヨ「ハマキヨは絡むだろうけど、何よりも飛田さんとどう絡むのかね(笑)」
ハマ「これで、明夫さんが「笑ってしゃべれねぇよ」とかだったら面白いなって思うんだけどね。クールにビシッと決めるかもしれないし…」
キヨ「どういう位置づけなのかな〜」
ハマ「見えないよね」
キヨ「楽しみだな〜」

「やっぱりハリセンでたたくんですか?」

ハマ「それは、僕、お願いしました。」
キヨ「たたかなきゃハマキヨじゃないよねぇ。ここでさ、一人だけたたかれないってさ…あ、でもハマさんあれだよね、沢海さん(注13)たたいてないよね…たたかれてばっかりで」
ハマ「たたきそうな瞬間はあったけどね」
キヨ「たたいてないよね」
ハマ「たたいてないねぇ」
キヨ「そう考えると…」
ハマ「ないかもしれないねぇ〜」
キヨ「わかんないな〜」
ハマ「なんともいえない。池田先生がどう扱うのか…」
キヨ「たたくよ」

「キヨちゃんと明夫さんの絡みは?」

キヨ「そうだね〜希望としては、明夫さんみたいな人としっぽりとしたシーンをやりたいなぁ〜」
ハマ「う〜ん」
キヨ「限りなく飛田さんが出てこないシーン」
ハマ「あははははははは。まぁ絶対邪魔しに来るけどね」
キヨ「そういう経験したいな〜」

「ラジオでの共演はありますけど、初めての舞台での共演にどのような思いがありますか?」

ハマ「とにかくわくわくしてますよね」
キヨ「そうですね。ハマキヨってうちらのホームグラウンドだから、そこに来ていただくっていう、安心感があるじゃない。それが、平静を保っていられてる理由かな?って。」
ハマ「こっちが行くわけじゃないからね」
キヨ「これが、外部とか明夫さんの近い場所でこっちから出向くことになったら、こんなに余裕ぶっこいてられないなっていうね」
ハマ「カチンコチンだよね」
キヨ「うまく出来んのかなっていうね…」
ハマ「「なんだよがっかりだな」って言われないようにね」
キヨ「ふふふ…それね、今でも思うよ(笑)ハマキヨってこんなもんだったのかって(笑)」
ハマ「そしたら、もう全員ががっかりされるだけじゃん(笑)」
キヨ「ははは」
ハマ「だからとにかく楽しみだね。ホントに。」
キヨ「あと…あれだね、明夫さんのファンの方達に、明夫さんの新しい面を観ていただきたい」
ハマ「そうだね」
キヨ「今まで観たことないような明夫さんをハマキヨで観ていただけたら 僕たちお呼びして良かったなって思えるよね」
ハマ「それと、声優のスターだからさ、映像が多くてさ、明夫さんのファンの中には、もしかしたら今回が初めて観る生の舞台かもしれない人もいるわけじゃない」
キヨ「うん」
ハマ「初めて観る舞台がハマキヨだよ。「あ〜舞台って楽しいんだな〜」って思わせる舞台にしたいよね」
キヨ「マウスで明夫さん何度か舞台出られてるから」
ハマ「まあね」
キヨ「マウスの舞台観られてる方も多くいらっしゃると思うんだけど、マウスとハマキヨの違いはマウスもそんなに大きな劇場でやってるわけじゃないけど、ハマキヨは汗やつばがかかるような狭い劇場でやってるから」
ハマ「そうだよね」
キヨ「明夫さんの息遣い、毛穴まで。むしろ動揺した瞬間の一瞬の表情まですべて」
ハマ「観れるからね」

「動揺前提ですか(笑)」

キヨ「そう!(笑)だから、絶対観て損はないと思うなぁ〜」
ハマ「そうだね」
キヨ「ついでに、飛田のオヤジも観ていただいて、日本人ってこんなのもいるんだって…」
ハマ「人間ってこんなのもいるんだって(笑)」
キヨ「あはは…。」

「明夫さんに一言」

ハマ・キヨ「胸をかります!!」

「さっきホームって言ってませんでしたっけ?(笑)さて、今年もチラシが出来上がりましたが…」

ハマ「今年もえっちゃん(注14)に書いてもらったけど、いい出来だよね」
キヨ「チラシだけは、外さないよね」
ハマ「この前芝居観に行った時に、いろんなチラシ見たけど、全部に勝ってるなって思ったもんね」
キヨ「みんな思ってんだろうけど、僕たちは特に思うよね」
ハマ「思う、思う。」
キヨ「表面のえっちゃんのイラストも素晴らしいんだけど、裏面は印刷所のヤスキさんが作ってくれてね…もうさ、両A面みたいな感じだよね」
ハマ「そうだよね」
キヨ「それでね、何より素晴らしいと思うのはさ…これ、誰なんだろうな…このさ、題字…誰なんだろう」
ハマ「良い字書いたねぇ〜今回(笑)」
キヨ「これ…いいよねぇ〜…え〜と はま…だ…すい…」
ハマ「きょう」
キヨ「これ、誰?」
ハマ「僕なんですけどね(笑)」
キヨ「(笑)」
ハマ「今年は良い字が書けました!ようやく3年目にして、やっと中野先生(注15)に「みてください」って報告できる字になった気がします」
キヨ「中野先生も喜ぶよね」
ハマ「って思ってます」
キヨ「今回のは、僕は第三者として、中野イズムを継承した良い字だと、中野先生が書いたの?って位だよね」
ハマ「そう思ってもらえたらありがたいですよ」
キヨ「僕が勝手に良いって思う中にさ、ハマキヨのチラシのテイストが第一作から変わってないんだよね」
ハマ「変わらないねぇ〜」
キヨ「だから、すぐにわかるんだよね」
ハマ「「あ、ハマキヨだ!」ってね」
キヨ「2回くらいえっちゃんがちょっとスケジュールが合わなくて別の方(注16)に描いていただいたことがあるんだけど,今までのチラシを全部見せて」
ハマ「合わせてくださったんだよね」
キヨ「ずっとね、そのテイストが受け継がれてる」
ハマ「すごい画家さんだよね」
キヨ「毎年毎年だけど、最高傑作がチラシで出来てきますよね」
ハマ「チラシ負けしないように、頑張りたいねぇ〜」
キヨ「今のままだと、完全にチラシ負けしてるけどね」
ハマ「わっははははは…」

「とはいえ、まだ稽古も始まっていないし、台本もない状態ですけど…(注17)あの、他の劇団とかだともう稽古が始まっててもおかしくないと思うんですけど…」

ハマ「おかしくないよね」
キヨ「良く聞かれるね。チラシ渡すとさ「稽古結構進んでるんですか?」とか言われるけど、稽古どころか台本もないからどんな話かもわからないって言うとみんなびっくりする」
ハマ「うんうん。よくあるね。」

「そういうのって、もう慣れですか?」

ハマ「慣れっていうより、あきらめだね(笑)」
キヨ「ふふふ。でも、さっきみたいにチラシ渡してる時に、ちょっとした快感を覚えるよね」
ハマ「あそう」
キヨ「「まだなんですか?」って驚かれることに喜びを感じる自分がいる」
ハマ「ふぅ〜ん」
キヨ「なんかね、優越感浸れるかんじ…けど、結果が伴わないとね(笑)それ単なるおごりで終わっちゃうんだけど…」
ハマ「そうだよね、もちろん」

「いつもハマキヨは稽古2週間ですよね」

  キヨ「出来れば3週間ほしいのが本音だけどね(笑)」
ハマ「そうだねぇ〜ほしいねぇ〜」

「うわさによると、初めの頃はもっと短かったとお聞きしたのですが…」

ハマ「いやいやいや…」
キヨ「第1作は1か月でしたよ」
ハマ「みっちりね」

「10日くらいで終わってしまった回があったとか…」

ハマ「トータルで先生が稽古に来なかったって時があって…」
ハマ・キヨ「『雪山不賛歌』(注18)ね」
ハマ「全員出ずっぱりなのに、一週間で稽古終わっちゃったっていうね(笑)」
キヨ「あれをやちゃったから、1週間ってなっちゃったんだよねぇ…」
ハマ「出来るってね〜」
キヨ「その後、大変だったんだよ」
ハマ「そうだよ〜『日はまた』(注19)で間に合わなくなっちゃったんだよ〜」
キヨ「で、そのあとからがっつり2週間ってなったんだよね」
ハマ「そうそう。基本芝居だけは2週間で、特殊技能、落語とか踊りとか漫才とか一段見せなくちゃって時には別箇で稽古だね」
キヨ「特殊技能って言ったけどさ、踊りにしろ落語にしろさ、作・演出家って一人なんだよね(笑)」
ハマ「あの人は特殊技能の塊なんだね(笑)はんぱないね(笑)」
キヨ「ふふ…。ホントすごいよね。稽古場でさ、まず見本見せるんだよ。」
ハマ「普通の演出家みたいに「違う!」って言うんじゃないんだよ。やるんだよね」
キヨ「まず正解を見せてくれるから、そこに追いつけばいいんだよね」
ハマ「それがすごいよね」

「すごいですね。そんなハマキヨは今年13年目を迎えますが…今後のハマキヨについてどんな風に考えていらっしゃいますか?」

ハマ「出来ればハマキヨをみなさんに「外れないな」って思っていただけて、もっと大きな劇場で出来るような劇団になればいいなって」
キヨ「そうだね。ラジオ、舞台とレギュラーきたから、今度はテレビでレギュラーほしいよね(笑)」
ハマ「だね」

「では、『たそがれの映画監督』に来てくださるお客様に向けてコメントをお願いします』」

ハマ「僕は、毎年言ってますけど…「つまんなかったら金返します」という意気込みでやってます。ぜひ観に来てください」
キヨ「今年、池田先生が「一段上げる」とおっしゃってましたけど、清河自身も一段上がります。だからぜひ劇場にいらしてください。」
ハマ「ホントに損はさせません!」
キヨ「よろしくお願いします!」

「今日は長い時間ありがとうございました」

ハマ・キヨ「ありがとうございました!」
キヨ「けっこう真面目にしゃべっちゃったね(笑)」

約1時間半に及ぶインタビューの中でもハマキヨさんのテンポの良いおしゃべりで、笑いの絶えないインタビューとなりました。
長年コンビを組んでいらっしゃるだけあって、何度も同時に同じことを言ったり、二人で一つの発言のようなしゃべり方で、コンビ仲の良いところも見せていただきました。
通常、芝居の稽古では平均1か月〜1か月半の期間を設けるところが多い中、ハマキヨでは、たった2週間(しかも1日の稽古時間も異例の短さ)という短い稽古期間はその筋では有名な話で、 その期間にも関わらず内容も盛りだくさんな作品に「役者としての腕試しをしたい」と出演希望をするも、実際に稽古場に来ると、 その場でいきなりセリフを言われ書き込む間もなく稽古は進んでいく池田氏の演出の速さに初めは戸惑う方が多いらしく インタビューの端々に初めて参加のみなさんが苦労した、その様子が話されていましたね。今年初めてハマキヨに参加の大塚さんの「助けてくれるかい?」という不安な声もそのあたりの様ですね。
テンポの良い、笑いの絶えないこのインタビューを文字だけでどこまで再現できたかわかりませんが、最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
今年のハマキヨ公演も楽しみですね。ついでに私も劇場受付で皆様のお越しをお待ちしております(笑) 
                                     文責:ハマキヨシッター(叱咤)岸 京子





注11…毎週月曜に放送されているハマキヨの番組『ヒアタルシアタル』
注12…ハマキヨが番組を始めた当時2005年には(第一期…ハマキヨ二人での番組)、門前仲町にあったスタジオで生放送をしていた。現在は木場にある深川ギャザリア内にスタジオがある。
注13…沢海陽子さん。マウスプロモーション所属の声優、女優。ハマキヨ過去作品『詐欺師 シェークスピア35世』(第12回 2011年)『三人でおしまいか?』(第11回 2010年)に客演。
注14…原田リカズさん。ハマキヨは「えっちゃん」と呼んでいる。毎年ハマキヨのチラシを手掛けてくださっているデザイナー。サイトはこちら
注15…中野翠畦(すいけい)さん。書道家。ハマキヨ第一回のチラシから題字を提供くださっていた。2009年没。
注16…キンシオタニさん。イラストレーター。ハマキヨの第9回『オチの後で』と第10回『闇夜に花のさくような』のチラシを担当。ブログはこちら
注17…稽古開始は11月4日のため、インタビュー時にはまだ台本もなかった。
注18…ハマキヨ第4回公演『雪山不賛歌』(2003年)
注19…ハマキヨ第5回公演『日はまた昇る…か?』(2004年)


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