ハマキヨロングインタビュー〜その4〜
「それでは、いよいよこの方…飛田康介さん」
ハマ「オヤジだね」
キヨ「まあ、特にないけどね(笑)」
一同爆笑
ハマ「言ったら、一番のポンコツだからね(笑)」
一同爆笑
「ポンコツと言いながらお二人がよく飛田さんを褒めているのを聞くのですが…役者って物語の中で生きてるじゃないですか。でも飛田さんの役っていつも“点”だっていう…」
キヨ「(笑)それに関しては…(笑)」
ハマ「すんごいと思う…」
キヨ「(笑)でも、それはもうね…(笑)役者というはん中じゃないよね(笑)」
ハマ「(笑)あれ、変な生き物なんだよ(笑)」
キヨ「特殊技能だね(笑)」
ハマ「あれはもう、誰にもまねできないもんね…ちょっと神の領域に入ってると思う」
キヨ「あはははははは」
「もし、ハマキヨがそういう役を振られた場合、出来ると思いますか?」
キヨ「ムリムリムリムリ」
ハマ「この前7月の芝居の時に、飛田さん的な…要は点みたいな役をねいただいてね、
このあたりからキヨちゃんはツボに入ったらしく、終始笑ってます

ハマ「「出来るな」って思ってたんだけど、いかにそれが難しいことかってやって気が付いて、僕はリスペクトがまた上がりましたね」
キヨ「ふふふ」
ハマ「あのね、物語が進んでるところで、全然関係ないことを“ここで言う”っていうそのタイミングがもう意味わかんないのさ(笑)」
キヨ「あははははは。もう楽器じゃない?」
ハマ「そう!シンバルとかトライアングルとかさ…でもそこで鳴るから面白いんであって、素敵なんであって…。それに成るのに僕はめっちゃ勉強になりました」
キヨ「うん」
ハマ「あえて、池田先生にそういう役をいただけて、苦労を知ったので…で、改めてオヤジと飲んで「オヤジ、尊敬するよ」って言ったの」
キヨ「そしたらオヤジ、わけわからず喜んでたんでしょ?(笑)」
ハマ「うん「なにがぁ〜」って言ってた(笑)」
キヨ「飛田さんはね、ハマさんが言ってることに集約されてんだけど、悪い言い方したら“良いように使われてる”じゃない?(笑)」
一同大爆笑
キヨ「そのなかで、一回一回打席に立つときに、ヒットじゃないんだよね。いっつも場外ホームランをぶちかます」
ハマ「場外ホームランがホントに“場外”なんだよね(笑)」
一同爆笑
ハマ「そこに打つ〜?っていうね(笑)」
キヨ「(笑)そうなんだよ、破壊力半端ない(笑)だからひとくくりに出来ないよね…」
ハマ「すごいよ…」
キヨ「並みの役者じゃないよ…怪優…」
ハマ「怪優ってまさにだね」
キヨ「ただ、あの…怪優ではあるけれど、目指すべきところではない(笑)」
一同大爆笑
「ハマキヨにとっての飛田さんの存在って…?」
しばらく考え込む二人…
ハマ「もう、なんつうの…あれがいなくちゃ始まんないくらいの…あれっつっちゃったけど(笑)」
キヨ「あははは。なんかさ、ぬり絵の縁取りみたいな感じでさ…」
ハマ「そんな良いこと言うの?(笑)」
キヨ「縁取りないとぼやっとするじゃん。あのオヤジがさ、縁取りでいてくれると引き締まってうちらがおいしい思いしてオヤジが損するみたいな(笑)」
一同爆笑
キヨ「だってさ、うちらの中では有名な話だけど、芝居観終わった姪っ子がさ「あれはおじさんじゃない」っていんだもんね…それほど強烈なインパクトを残すんだよ、お客さんに対して…」
ハマ「ねー。お友達を誘ってさ、おじさんを楽しみに観に来たのに…その後、2作品来なかったからね(笑)」
キヨ「今はまた来てくれてるけどね…やっぱなくちゃならない」
ハマ「なくちゃならないね」
キヨ「劇薬だね」
ハマ「そうだね!使いすぎると死んじゃうけど…」
キヨ「で、使いすぎてるんだよ(笑)うちら(笑)」
ハマ「あははははは」
「飛田さんと舞台上で共演するうえで一番心がけてることは?」
キヨ「我慢ですよ」
ハマ「それはあるね」
キヨ「笑うの我慢だよ、ホントに。」
ハマ「またね、オヤジ特にキヨちゃんにつっかかるんだわ」
キヨ「攻めるんだよね(笑)」
ハマ「だって目がずっとこっち見てるから…」
キヨ「客席見てないから…ベクトル僕に来てるから(笑)」
ハマ「客笑わなくてもいいやって…キヨちゃん笑えばいいやって(笑)そこでキヨちゃんが笑っちゃいけない役なのにグイグイ押してくるんで、僕は冷めた目で見てますけど…」
キヨ「あまりに露骨にこっちに個人攻撃されると、僕もバカじゃないから引くわけ。そうすると裏入ってきて「面白くなかった?」って(笑)」
ハマ「あはははは」
「ハマさんは我慢じゃないですよね」

ハマ「楽ですね…でもね、あのね、あ〜見えて不器用なんだよね…」
キヨ「不器用だね…って、あ、言い方が難しいんだけどね…ものすごく…」
ハマ「難しいんだ…取扱い注意なんだよ」
キヨ「あ、だから片手落ちなんだね(爆)」
ハマ「あはははははは 言えるなぁ〜」
「不器用というのは?」
ハマ「観てる人はたぶん「アドリブ強いんだろうな」って思ってるだろうけど、僕がついちょっと閃いて違うセリフを言うと、みるみる汗かいて黒目がちゅ〜ってちっちゃくなって…」
キヨ「ふはははは」
ハマ「顔をフルフルって横に振ってね「ムリムリ」って…(笑)キヨちゃんなら必ず突っ込んでくれる…」
キヨ「うんうん」
ハマ「いや…ハマキヨ出てる人ならみんな突っ込んでくれる…」
キヨ「真継さんも恵梨ちゃんも」
ハマ「僕が閃いちゃっていたずらすると、必ずかえってきて、逆に痛い目に合うんだけど、飛田さんだけは、いまだに「ムリだよ」みたく…まあ、真面目なんだろうね…てか、片手落ちか(笑)」
キヨ「ふふふふふ」
ハマ「でも絡んでて本当に楽しいです」
キヨ「あれだね、“ハマキヨ”って言ってるけど今や飛田さんなしには語れないもんね」
「一度飛田さんがお休みした回がありましたけど」
キヨ「白アリ駆除のためにね(笑)」
ハマ「「ハマキヨどころじゃないよ」ってね(笑)」
「その時は声だけでしたけど、そのあと帰って来てくれた時の印象はどうでした?」
ハマ「圧倒的に僕の負担が減りましたね。戻ってきてくれた時に…楽だったよぉ〜」
キヨ「(コクコクとうなずいて聞いている)」
ハマ「当然飛田さんの役回りを求められるんで、それもやんなきゃいけないから。一回抜けるとその人の存在の尊さとかわかるんだけど。」
キヨ「その復帰作が『オチの後で』なんだよね」
ハマ「そうですよ!」
キヨ「だから、あそこやっぱりキーポイントなんですよ」
ハマ「なんだね」
「では、飛田さんにお二人から」
ハマ「今年もはじけてほしいです。あの人には。」
キヨ「点じゃなく、線の役が来るといいねって」
ハマ「今年ね、池田先生宣言してたんで「線にします」って」
キヨ「え〜つまんない(笑)」
まだまだまだまだ続きます…
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