ハマキヨロングインタビュー〜その3〜
「では、NLTつながりで根本拓人さんについて」
キヨ「ああ、イケメンさんね(笑)」
ハマ「へっへっへ(笑)」
「なんですか、その微妙な笑いは…(笑)」
ハマ「根本はね…ポンコツなんですよ(笑)」
キヨ「はっはっは(笑)」
ハマ「ポンコツってね…かわいいんだよ…だから俺可愛くてしょうがないんだよ」
キヨ「ポンコツが生み出す爆発力ってすごいよね」
ハマ「あの、“天然”だからね…(笑)」
一同爆笑
キヨ「去年はじめて一緒にやったんだよね」
ハマ「そうそう『シェークスピア』
(注8)でね」

キヨ「稽古始まって、あ、去年は若手が2人いたんだけど、そんなに大きな役ではないけど、ちゃんと舞台上に立ってそこにいるって感じだったんだけど…」
ハマ「そうね」
キヨ「ま、毎日稽古終わりで飲みに行くんだけど、あいつの挙動不審な行動があまりにおかしくて、何か生かせないかってことで池田先生がね」
ハマ「そうそう」
キヨ「そのまま舞台にそのキャラのせちゃえって…あれって…残り一週間切ってからだったよね」
ハマ「キャラ全部変えたんだよね…」
キヨ「そうなったら、いきなりキラキラ輝きだしたよね(笑)」
ハマ「イキイキとしたよね」
キヨ「で、その相方役だった田井中
(注9)まで、つられるようにさ」
ハマ「上がってったね」
キヨ「うん、そう」
ハマ「あの、上がるって面白いよね…一人があがるとさ、まわりもさ」
キヨ「隣もあがっていくんだよね!」
ハマ「置いてきぼりにならないんだね」
キヨ「根本君は自身の素の根本くんによって役が引きあがったんだよね」
ハマ「でも、言っとくけどポンコツはポンコツだからね(笑)」
一同大爆笑
キヨ「ポンコツの使い方がうまかったんだよ(笑)」
ハマ「そこは、演出家マジックですよ(笑)」
「では、そんなポンコ…いえ、根本さんに一言お願いします」
キヨ「特にないよね(笑)」
ハマ「ないよね…」
「そういえば、稽古場は根本さんのお家だそうですが…」
ハマ「そうだよ、家なんだよ」
キヨ「あ、だから、ポンコツ取り消しといて(笑)」
一同爆笑
ハマ「お世話になります。かわいくてかわいくてね…」
キヨ「彼も良く気が付くしね。一緒に上がっていきましょう。とね」
「では、イケメンつながりで中村俊洋さん」
ハマ「かわいんだあいつ…」
キヨ「あれ、完全なるうちの劇団員だからね(笑)」
ハマ「マウス
(注10)よりこっち向きだからね(笑)」
一同爆笑
「中村さんは最初に出会った印象と今って…」
ハマ・キヨ「ぜっんぜん違うよね」(くいぎみでも、揃いますか(笑))
ハマ「しゃべらないし、すかしてるしさ…なんだかいつもさ…」
キヨ「基本、ずっと今もそうなんだけどね」
ハマ「ある瞬間から、あいつ壊れて、めっちゃしゃべるようになったんだよね」
キヨ「初めてハマキヨ出たときなんかさ、飲み会毎日、なんか知らないけど毎日来るんだけどさ、基本携帯いじってるか、黙ってるかでさ」
ハマ「で、心配になって1時間に一回、俺かキヨちゃんで、「楽しい?」って聞くとさ「楽しいです」って…」
キヨ「ごめんねって謝ってたもん。今や、自分からさ色々しゃべってくんだよ」
ハマ「うるせ〜よっていうくらいね」
「その…壊れたというきっかけから、自分から話すようになって、お二人との関係も変わったと…」
ハマ「変わったね」
キヨ「前から 嫌いとかではなかった」
ハマ「うん」
キヨ「それはそれで、変わってる人だなって楽しんでたから」
ハマ「うん、“身内感覚”が強いね」
キヨ「そうだね、完全身内だね」
「舞台上での中村さんは?」
ハマ「俺、あいつがすごいなって思うのは…“間に合わす”ってこと。プロなんだなって思うね」
「間に合わすとは?」
ハマ「彼も声優やってるし、講師やってたりして忙しい中で、稽古早退したりして、セリフ覚えられない中で「大丈夫かな?」って最初は思ってたんだけど、今は完全に信用してる」
キヨ「うんうん」

ハマ「っていうのは、稽古でさ、台本見たまましゃべったり、全然セリフ覚えてなくて…それが、ある時にビッ!って入れてきたらビッ!ってやるんだよね…だから、それがプロなんだなって。僕は思うね」
キヨ「彼はヒップホップやってるんだけど、日舞をやったことがなくて、なのに『闇夜』の時に、すごく踊れる役を…しかも一番ながい振りを与えられて、恵梨先生の次に頑張ってたよね」
ハマ「うん」
キヨ「あの努力は、あいつね…ホント涙出るくらい頑張ってたよね」
ハマ「んだねぇ〜」
キヨ「で、その時教えてたのが、恵梨ちゃんなんだけどさ、あの師弟関係もさ…同い年なのかな?中村くんのが上なのかな?」
ハマ「そうかな」
キヨ「なのに、中村くんは恵梨ちゃんに“敬語”で、恵梨ちゃんは中村くんに“中村君呼ばわり”だったもんね(笑)」
ハマ「あははは。まあ、踊りの師匠ですから」
キヨ「そうね、中村くんはひたむきな努力家だよね」
ハマ「うん、そう。ホントに踊りにしてもそうだけど“間に合わす”んだよね。それ見ててすごいなって…」
「お二人は間に合わないことってあるんですか?」
ハマ「ごまかすんですよ(笑)」
キヨ「ふふふふ…あの、観ていただいた作品に『間に合わなかった』って失礼でしょ(笑)」
ハマ「これはキヨちゃんにあてはめちゃうと失礼だけどさ、僕はね、僕はごまかしがうまいんですよ…うまくないかもしれないけど、あくまで“ごまかして”るの。でも、彼は“間に合わせて”るの。そこ、僕もうちょっと頑張らなきゃなって…」
キヨ「僕、ぶっちゃけ、間に合わなかったのってあるもんね…」
ハマ「ある」
キヨ「ごまかしきかなくて、それはもう先生にも公然と「自分の出来る範囲で物事すすめたら」って言われた作品もあったもんね」
ハマ「あるね…でもいかんせん2週間っていう稽古で制作もやりながらって…いいわけだね(笑)間に合わせなきゃいけないんです…」
キヨ「中村くんに関しては、ちゃんと自分が求められてるところを」
ハマ「おさえるね」
キヨ「うん、それ以上の結果を出してくる位かもしれないね。だからうちらが」
ハマ「安心して」
キヨ「劇団員だって言ってるんだよね」
「ではそんな中村さんに一言」
ハマ「より、縁を深めたいね」
キヨ「今年はね…あいつのおならを聞きたいね(笑)」
ハマ「なんでやねん(笑)」
キヨ「出さなそうじゃん(笑)」
ハマ「ああ(笑)」
キヨ「あと、ゲップとか鼻ほじってる姿とか見たいね」
ハマ「ないもんね(笑)」
キヨ「なんか俗っぽいところ見たい」
まだまだまだ続きます…
注8…ハマキヨ公演『詐欺師 シェークスピア35世』第12回公演(2011年)
注9…田井中美佳さん昨年ゲスト出演してくれた劇団NLTの劇団員。
注10…マウスプロモーションのこと。 中村俊洋さんや大塚明夫さんの所属するプロダクション。

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